揚げ足取り


自分では意識していなかったのですが、 これまで何回か「突っ込みが鋭い」と指摘されたことがありました。 覚えているエピソードの中から、 いくつかをご紹介します。


ハボタン

以前、仕事の休み時間中に職場の同僚数名で雑談していた時のことです。 植物の話題で盛り上がったので、こう切り出してみました。

私:そういえば、マツバボタンって花はわかりますか?
秘書さん:知ってる。銀行の前なんかに植えてある、キャベツみたいなやつでしょ?
私:(間髪を入れず)それはハボタン。
一同:(爆笑)

その時はなぜここで笑いが生じたのか全くわかりませんでしたが、 周囲の人が教えてくれたところによると、 指摘のタイミングが絶妙で、 まるで漫才のようだったそうです。


カタバミ

植物名に関してもう一つ。 夏になると自宅の庭に雑草がはびこって困る、とこぼしている先輩がいました。

先輩:特にあの、アシタバって奴がしつこくてさあ。
私:アシタバって食べられますよ。 最近はスーパーでも売ってますし。 勝手に生えてくれるなら、むしろ歓迎じゃありませんか?
先輩:そうなの? あの小さいクローバーみたいな奴だけど。
私:それはカタバミ。

4文字中、かろうじて「タバ」の2文字が合ってましたが、微妙に位置がずれてました。 ハボタン同様、これも言い間違いと言うよりは記憶違いでしょうね。


ギリシア数字

大きな講堂で、正式な説明会が行われていた時のことです。 壇上では偉い人がスライドを使って説明しています。

偉い人:えー、で、その下の行にあるギリシア数字のIVの部分ですが…
私:(ぼそっと)ローマ数字。
周囲:…。

回りにいた人は下を向いて息を止め、笑いをこらえているようでした。 話しているのが偉い人だったので、笑うわけには行かなかったのでしょう。 まあ、「ギリシア文字」と「ローマ数字」をごっちゃにしてしまう人がいるのは、 わからない話でもありません。


パスポート

日本で生活する外国籍の人が増えてきた事を受け、 外国人にもわかり易い日本語とは何か、 という講演を聴講する機会があり、その中でこんなビデオが流れました。

役所の職員:今日、パスポートはお持ちですか?
外国人:何ですか?
役所の職員:パ・ス・ポ・オ・ト。

ここでビデオが一時停止され、解説が入りました。

講演者:わかり易くしようとしたのでしょうけれど、これではだめですよね。 カタカナだと5音節になりますが、英語のpassportは3音節ですから。
私:(小声で)2音節。

周囲では、声を出さずに口だけ動かし、 音節数を確認する人が何人か見受けられました。


最終更新日 : 2025年1月11日